古の人は、健康な暮らしへの祈りを込めて、端午の節句に、薬効・芳香の強いショウブやヨモギを家々の軒端に下げ、薬草・香草・香料を錦の袋に詰め美しく飾った「薬玉(くすだま)」を室内に吊るしたそうです。今も、ショウブをお風呂に入れて「菖蒲湯」を楽しむ方は多いのではないでしょうか。
時を経て武家社会になると、端午の節供には子どもたち、とくに男の子の健やかな成長を祈るという意味も加わりました。それにちなんで飾られる鎧兜や鯉のぼりは、今も子どもの日の象徴として身近なものとなっていますし、5、6月に美しい花を咲かせるハナショウブ(先のショウブとは別種の植物)は、「勝負」に名が通じるからでしょうか、男の子の節供としての端午に合わせて、よく飾られているようです。
さて会員の皆さんの端午の節供はいかがでしょうか。