冬を迎えると、海で育った鮭が、産卵のため一気に川を遡上します。北国の冬の風物詩ともいえる鮭の里帰りの光景は、古来、神秘的なものととらえられてきました。たとえば、山形県、岩手県の各地では、秋が終わる頃の夜、オオスケという鮭の王が眷族(けんぞく)をつれて「オオスケコスケ、今のぼる」といいながらやってくる。この声を聞くと三日のうちに命を失うといって人びとは戸外に出ずにつつしむ。この日が過ぎると川に鮭の群れがさかのぼってくると伝承されたそうです。
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