菊花令人寿(きっか ひとをして いのちながからしむ)。
貝原益軒『養生訓』には「菊花を食すれば養生の上薬とす。身をかろくし、年をのぶるよし」とあり、これにより、菊に齢草(よわいぐさ)、翁草、千代見草、黄金草などの異名もあるのだそう。
今年の新暦・九月九日重陽節供には、生食菊ではなく干し菊を青森県から取り寄せてみました。
まるでお月様のような干し菊です!
東北の方では乾燥菊の生産が豊かだそうで、東北の皆さまはどんなメニューをお作りになるのか? 興味津々です。あまりに美しくて、ほぐすのが勿体ないほどでした。
菊の露を飲んで不老不死となったという『菊慈童』の物語から、菊水には長寿延命の縁起が込められたとの謂れ。
活火山の恵み豊かな九州山地の水源へ、湧き水をとりに出かけました。こんな小さな用事が、大きな喜びにふくらんでいくところが、日本の歳時の楽しみと言えると思います。
さて主役の干し菊はと言うと、シャキッと歯応えあり、生食菊のような苦味がなく、家庭ならではの「エディブルフラワー菊餅」の出来上がりです!
準備ととのい、小さなお茶会をやりました。
みうきい