秋も深まった旧暦10月の「亥」の日、通称「亥の子」などと呼ばれる行事があります。
無事にその年の農作物が収穫できたことへの感謝と祝い/翌年からの豊作を願い、母なる大地に祈りを込める/火燵や炭火など火気の多い季節を控えて、「水の気」を持つ亥の日に火伏の行事をする……などなど、さまざまな由来や意味を持つものといわれます。
また、炭火と切っても切れない縁のある茶の湯の世界では、暖かい季節に使用していた「風炉」から「炉」に切り替える「炉開き」や、その年の八十八夜に収穫された新茶を喫する「口切り」の茶事が行なわれるため、「茶人の正月」と称される重要な時期とのこと。
そして、こうした行事とも相性のよさそうなお菓子「亥の子餅」は、普段の生活でも人気のある季節菓子です。会員の皆さんもそれぞれに、「亥の子」とお餅を楽しまれた方が多いようですね。