我が家の年越し、正月のお膳

正月料理といえばお雑煮とお節、と言われるようになったのは、いったいいつ頃からなのでしょうか?
それはさておき、研究員の皆さんのレポートからは、お住まいの地方や帰省先、それぞれの土地の香り豊かな正月の食卓が垣間見えてきます。お正月に口にするものは、その土地いちばんのハレの食材かもしれません。
そして重箱にきれいに詰められたお節料理には、そのひとつひとつに、一年の健康や幸福を願う意味が込められているそうです。昔ながらの和食の調理法は手間がかかるものですが、自分で作ってみることで、古人の食に対する知恵と願い、そして家族の記憶が、後世に伝わっていくことを実感する方も多いようです。

茶碗蒸しで年越しを

帰省先の宮城県登米市では、大晦日から正月三が日、茶碗蒸しを食べます。大晦日は子持ちナメタガレイの煮付けとタラ汁も欠かせません。茶碗蒸しには、鶏肉、かまぼこ、ナルト、短冊に切った長芋、短冊に切った高野豆腐、竹の子、銀杏、椎茸、海老、セリが入ります。具沢山です。お正月に親戚宅を訪問すると、茶碗蒸しが出てきたりし、その家その家の茶碗蒸しを味わうことができます。

美穂

福を迎える京都の元旦膳

「京都正月小噺」でもご紹介しましたが、帰省中の京都の元旦レポートです。ふだんは独居老人の母(81歳)が、今年は姪っ子含め7人で新年を迎えるのでと、ひさびさにお正月用の御膳を出してお祝いをと言いまして。茶碗のお茶に梅と昆布が「福沸かし」と呼ばれているものです。右はにらみ鯛の全体像でございます。

田中宏和

餅尽くしの三が日

こちら旧仙台藩の宮城北部から岩手南部は餅文化圏と呼ばれているらしく、餅の種類が豊富な地域となっています。我が家も三が日、朝から餅づくしでした。あんこ餅、雑煮、くるみ餅、ごま餅、なっとう餅、きな粉餅、えび餅、砂糖醤油で新年です。

美穂

新潟のソウルフードでお正月

我が家では、お正月の朝は大みそかの残り物(全部は食べきれないように盛り付けるので)に雑煮を足して餅を食べます。のっぺ(「のっぺい汁」と言われますけどここは方言で御勘弁)と松前漬けは定番です。

奥次郎

博多風の定番料理

お節、雑煮は関東風の一般的な設えなんですが、これだけは我が家の定番正月料理です。
博多風「がめ煮」!! 鶏肉、里芋、蓮根、竹の子、椎茸、蒟蒻(蒟蒻いもから作る)、人参、ゴボウなどを調味料を加えてコトコトと煮たものです。

モカの寝床

人生初のおせち料理にチャレンジです

祖母や母に任せっきりの子供時代を過ごし、最近ではお店のものを購入することが多く、気がつけば自分で何も作ったことが無いまま歳を重ねてしましました。今年は母と二人、食べたいものは手作りしようと台所に立ちました。栗きんとんは、黄金の見た目を金塊や小判に見立て、金運上昇を願う料理になったそうです。伊達巻は、学業成就・子孫繁栄といった意味があるようです。食べ物に、いろいろな願いが込められているのって、楽しいですよね。母に教わりながら、あっという間に数時間経ってました。

れいこ

お節料理づくりの会に参加しました

友の会研究員「茶と料理 しをり」さん主催のお節料理を作る会に参加してまいりました。みんなで手を動かしながらの学びと実践の3時間。「にしんの昆布巻き」「田作り」「栗きんとん」「金柑の蜜煮」を作り、最後はなんと年越し蕎麦まで打って、非常に盛沢山の内容でした。

神谷真生

お茶とともに楽しむお正月

30、31日の2日間はじわじわとお節料理を作りました。毎年同じようなものが並びますが、少しずつその時の家族のブームがひっそり混ざっていたり。そして真ん中にはいつもお茶があります。今年の花びら餅は型など使わず、牛蒡の蜜煮もワイルドに仕立ててみました。

茶と料理 しをり

皆さんの正月の食卓、いかがでしょうか?
日本各地のお正月、きっと、もっといろいろなものを食べているはず……。来年の報告も、楽しみになってきました。

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