七輪、こんろの使い方

炭を準備しましょう

炭は様々な種類が販売されており、大きさも色々なものがあります。ここではよく販売されている切炭で黒炭を例に紹介します。
まず、大きいままでは火が点くまでに時間がかかります。大きな炭は、金づちなどで砕いて、親指の大きさぐらいに小さくします。

なお、前に開封し長く保管しておいた炭など、湿気を吸った炭は、着火までに時間がかかります。一度お日様にあてるなど、十分乾燥させておくという方法があります。

着火には火おこし器が便利です

通常、「火おこし器」を使ってガスコンロで着火する方法が一番のお勧めです。
「火おこし器」とは、底を網目状にし熱が伝わりやすくした片手鍋のような形をした道具です。

まず、炭を火おこし器に詰め、ガスコンロにかけます。
炭の質や保管状態によっては、パチパチと火花が散ったり、はじけたりする場合がありますので、覗き込んだりしないようご注意ください。
市販の火おこし器につけるふたをあわせてご利用いただければ、より安心です。

10分から20分待って、入れた炭の半分ぐらいが赤くなっていれば、火おこし器を傾けて七輪やこんろに空けます。
また、卓上こんろなど小さい七輪やこんろの場合は、火バサミで炭を挟んで七輪やこんろへ移します。
網をのせて熱している間に、炭の表面が白くなってくれば、十分に火が点いて、調理が可能です。

火おこし器は、カセットこんろでは使わないようにしましょう
火おこし器は、外側が大変熱くなりますので、カセットこんろでは使用しないでください。
炭に十分に火が点くまで時間がかかるため、カセットボンベが熱せられ、爆発するなど大変危険です。
実際にカセットこんろに鉄板などをかけ、調理をしていて爆発する事故が起きています。注意しましょう。

炭の入れすぎに注意しましょう

七輪の炭の入れられる深さに応じて、つい多めに入れられる方がいます。
珪藻土は断熱性に優れるため、少量の炭でも調理できる省エネ型の調理器具です。また珪藻土は熱を蓄えるので、長い時間使用できます。
ですので、炭は、深さの半分まで入れなくても十分調理できます。

七輪の語源にもあるようにわずか七厘でも煮炊きができたわけですので、たくさん入れる必要はありません。
炭の表面が赤くなって、白い灰がかぶるくらいまで待って、網を十分に熱してから、食材をのせるようにしてください。

炭の入れすぎは、必要以上の熱を発生させ、無駄が多くなるとともに、火消しつぼなどの炭を処理する道具がないと、より後始末が面倒となります。
焼き網の下にレンガを敷くなどして、網の高さを変えて、熱の量を加減しましょう。

食材を吟味しましょう

脂分の多い食材は煙が出ます。屋外で使いましょう

さんまや各種焼肉など脂ののった食材は、大変美味しいものですが、多くの煙が発生します。室内では煙が部屋に充満しますので、注意が必要です。
しかも落ちた脂が珪藻土にしみ込み、そこから炎があがる場合もあります。室内で使用される場合には、食材の選定にご留意ください。

換気しましょう

必ず換気をしてください。一酸化炭素中毒になる可能性があります。
1時間に2~3回換気して、新鮮な空気と入れ替えてくだい。
換気扇を回すのはもちろんのこと、それだけではなく、窓や扉などをあけて、空気を交換するようにしましょう。

敷き板を使いましょう

テーブルの上などで使用される際は、長時間におよぶと徐々に底の部分に熱が蓄えられ、それが伝わって、テーブル等を焦がす、変色させるなどの場合があります。
これは、卓上こんろ、七輪ともに底の部分は空気の移動が少ないためです。
敷板を敷いてご使用ください。

残った炭は火消しつぼで消すのがお勧めです

食事が終わり、火が点いて残った炭がある場合、火バサミや火箸等のようなものではさみ、火消しつぼに移してふたをしておけば、火を消すことができます。
消し炭として保管しておけば、次回利用の際、着火が早くなり、お勧めです。

切り出し七輪・こんろは、湿気厳禁の素材です。調理を終えたあと、残った炭を消すために水をかけるなどの行為はおやめ下さい。珪藻土が水を吸収し、もろくなって耐久性が落ちます。

火消しつぼがない場合は、金属製のバケツ等に火バサミ等で入れて、ふたをして酸素の供給を絶ってください。
灰は、こんろ、七輪を持って、逆さにして空けてください。

灰は、少量であれば、プランターなどの土に混ぜて、土壌改良材のように使うことが可能です。大量の灰を一度に混ぜ込むことは、植物に影響を与える場合があるので、各自治体のごみの分類基準に合わせて処分してください。燃えないごみとして、処分できる自治体もあれば、分類が異なる自治体もあります。

保管方法について

使用後は、水などをかけずに、自然に冷めるのを待って、火が消えているのを確認してから、灰を掃除してください。熱いうちに金属部に触れるとやけどをする可能性があります。
使用中の本体の移動は避け、使用後の持ち運びの際は、底の部分を持つようにしてください。
また、卓上こんろ、七輪ともに陶器でいえば、素焼きの状態です。ぶつけたり、落としたりすれば簡単に傷ついたり、割れたりと衝撃に弱いので、お取り扱いにご注意ください。
保管される場合は、湿気の少ない場所においてください。珪藻土は吸湿しますので、湿気の多い場所では、水分を含んで表面が弱くなる可能性があります。
なお、炭もまた湿気を吸いやすく、次回使う際に、着火までに時間がかかるなどの問題があります。炭も湿らないように注意して保管してください。

汚れについて

使用中、油や汁などがこぼれた場合、珪藻土が吸い込みますので、どうしても跡が残りがちとなります。
固く絞った雑巾などで、表面についた食材のカスなどを取り除いてください。
なお、サンドペーパーなどで磨くと濃い汚れは多少薄くはなるものの、きれいに取り除くことはできません。あらかじめご了承いただきますようお願いいたします。 色の変化もまた味わいの一つとして捉えていただければ幸いです。

コンテンツ提供:能登ダイヤ工業株式会社
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